『かばん』3月号 ゲストルームに10首 寄稿 <女装の水辺>
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【遊行一句 −2024】2024/03/21~03/25
03/25 ゆびきりの指が落ちてる春の空 : 坪内稔典 03/24 はかなくて過ぎにしかたを数ふれば花に物思ふ春ぞ経にける : 式子内親王 〜『新古今和歌集』 03/23 胴ながきわれあり桜ふりつづく : 小澤實
【 タイム食句 ー2024】2024/03/21~03/25
03/25 かいがらのような女性がおじぎして送ってくれたゆうさりのカフェ : 安田茜 03/24 宴席に先生残る桜かな : 橋本直 03/23 ピクルスをきみはパンから抜きとって花のまばらな川原へ放つ : 橋爪志保
【 アートな一首 −2024】2024/03/21~03/25
03/25 撃たれるとうぐいす色になることがわかってて撃たれた可能性 : 我妻俊樹 03/24 手を挙げて走る女や山桜 : 虚子 03/23 カーテンがふくらむ二次性徴みたい あ 願えば
【遊行一句 −2024】2024/03/16~03/20
03/20 わが心やすむまもなくつかれはて春は櫻の奴なりけり : 本居宣長 03/19 腹筋がやっと割れたわ白木蓮 : 岩根彰子 03/18 ゆふぐれに櫛をひろへりゆふぐれの櫛はわたしにひろはれしのみ : 永井陽子
【 タイム食句 ー2024】2024/03/16~03/20
03/20 蛤が口開く御堂筋の夜 : 太田うさぎ #大阪な一句 03/19 まつ白きさくらよさくら女子(をみなご)も卵もむかし贈り物なり : 米川千嘉子 03/18 朧夜にラー油を少し
【 アートな一句 −2024】2024/03/16~03/20
03/20 アーモンド咲いて騙し絵から少女 : 夕雨音瑞華 03/19 ママンあれはぼくの鳥だねママンママンぼくの落した砂じゃないよね : 東直子 03/18 涅槃とや金箔剥げて男の死 : 高山れおな 03/17
【遊行一句 −2024】2024/03/11~03/15
03/15 これ全部釈迦の鼻糞途方に暮れ : 山口優夢 03/14 躊躇なく遺体が密封されしこと日暮るるやうに忘れ去られむ : 阪森郁代 03/13 めじろの正面から春の八村塁 : 桃化 03/12
【 タイム食句 ー2024】2024/03/11~03/15
03/15 沈むように村は暮れつつ厨には水の淡さを言うしじみ貝 : 鈴木加茂太 03/14 まつ毛ふく風ありにけり桜餅 : 高篤三 03/13 をんな五人で飲茶たのしむ日曜日 五人がかり
【 アートな一句 −2024】2024/03/11~03/15
03/15 慰めずただ励ましている君はプリズム通したみたいな声で : 小野田光 03/14 仔を捨てる椿の森の古き甕 : 高橋修宏 03/13 ラクリモーザの合唱の声うちひびき 滅びんとするせつなかがやく : 三枝