夜明けが早くなった。ほの暗いところから淡い花が浮か び上がってくる。お向かいの家のゆすらはどこよりも早 く花をつける。出勤途中の十三公園はこぶし並木。一斉 に真っ白な小鳥が群れるように蕾がふくらむ。春の手品。 (ゆすら)
カテゴリー: セサミ日記
ホームラン方程式は<エネルギー=質量×速度>
清原の手のひらをみたくて『男道』を買う。投手から打 者に届くまでが0.44秒。バッターボックス上通過は 0.04秒。ジャストミートの点に球が浮かんでいる時 間はさらにその100分の1。命中は一瞬より短い刹那。 『男道』h
1951年刊『水葬物語』の和本仕立再現復刻版
58年前に魔王・塚本邦雄が爆弾を投げた歌集である。 跋にある若い誇りに満ちた誓いが潔い。「ダマスクス生 れの火夫がひと夜ねてかへる港の百合科植物」。師であ る塚本との個人的に想い出深い一首もここに潜んでいる。 『水葬物語
砂糖屋から『雪塩』を教えられました
パウダー状の塩は宮古島の自然塩。売り文句はミネラル 含有数世界一のギネス認定。一番のオドロキはこのふわ っとしたパウダー感。ケーキのパウダーシュガーのよう に盛り蕎麦にパウダーソルト。新メニューは<雪蕎麦>。 (雪塩)h
定食蕎麦屋『きまま亭』は、けなげな手打ち
『月花水』が閉まってる。偶然出会った知人に寺田町の 『きまま亭』をすすめられる。定食屋の昼時は近所のお っちゃんおばちゃん「さぶおまんな」と天丼のごはんつ ぶとばしてる。けなげに手打ち。蕎麦湯も濃厚系を別に。 (きまま亭
象の絵柄の伊万里 やっと発見
象のコレクション。江戸後期の伊万里にあるときくが目 にする機会はない。先頃発見された若冲はじめ白象のモ チーフは一般的なはずと信じ捜し続けていた。大阪美術 倶楽部会場で遂に1枚発見。中皿で料理を盛るには手頃。 (染付洗象
怨霊・梅原猛の”卒塔婆小町”
怨霊の視点から歴史を読み解く梅原先生の<能を観る> 企画。「この舞台で使われる床几は楠正成の使用してい たものが観世家に代々伝わったものとたった今控え室で ききました」と怨霊の系譜をマクラに解説がはじまった。 <梅原猛企
山本哲也の大鼓、聴くべし
物の怪の腸から絞り出すような唸りが漏れ聞こえ、カァ ーンと宇宙を突き抜けるサウンドが響き渡る。一気に異界 に引きずり込まれる昂奮。これやったんや、能のおもろ さは。筋書きはあとや。まず笛と鼓。古典芸能オトロシ。 (山本哲
蕎麦屋”いもせ”で雛人形
何年かぶり。奥に小部屋があって雛人形が飾ってある。 前回にもそんな記憶が。同じような季節だったのか。硝 子戸のむこうに見える麺打ち台の堂々スペース。前回も 客はひとりっきりで本日も。いい店なのに時間帯のせい? (いもせ)
武田佐知子教授の紹介した馬乗衣
『日めくり万葉集』で紹介した和歌が馬乗衣。埴輪にみ られるファッションは今でいえばパリコレの最新モード。 武田先生の古代衣装史というジャンルはなかなか面白い。 卑弥呼は男装の女王。現代の政治舞台に蘇ってほしい