三田完『俳風三麗花』。舞台は昭和はじめですけど、句 会の進め方が実況中継。時代の空気もええ感じ。短編集 の全俳句が自作で面白い句が並んでる。「律儀者そろひ の家や蜆汁」を高得点獲得批判例につくってあって共感。  
カテゴリー: セサミ日記
陽介の根来カンゲキ
夏目陽介さんに塗り直りをお願いしたのが1年前。やっ と届いた5枚の盆。まず1枚。おおぉ〜。みごとに荒々 しい筆跡も残る朱の漆の下から黒漆が景色となってうき あがってくる。根来骨董もいいがこの清々しさこそ魅力。
大分、佐伯の<ごまだし>を全国区に
玄界灘のえそをすり身にしゴマとあわせたもの。うどん にのせてお湯をそそぐだけ。佐伯市内には20軒以上も 業者がいる。香川のさぬきうどんはそもそもぶっかけだ から、こののせるだけの<ごまだし>とマッチするはず。  
デヴィッド・リンチは俳句の達人。
新作『インランド・エンパイヤ』は俳句的。シーンごと にリアリティ(写生)あるんやけどいろんな解釈で遊べ る仕掛け。ワンカットの過剰映像は摂津幸彦の俳句世界 に引づり込まれる感覚。兎人間も娼婦も歌仙のメリハリ。  
『てんま』の細ざるうどんは進化する
おうどんやさんやけどつきだしの<そば寿司>からして キマリ。<カレー豆腐>もはずされへん。締めはざるう どん。ご主人はつまみメニューもうどんも勉強家。細麺 に金ごまがこれでもかと打ちこまれて個性がひかりだす。
いかにも大阪の商店街にどえらい砂糖屋
疎開道路の生野本通り商店街という大阪浪漫あふるる隅 っこに突如出現する元気印。その名は知る人ぞ知る「鴻 商店」。薩南諸島のサトウキビからとった<生砂糖>を 筆頭に<春雪糖>はいかなごのくぎ煮専用のオリジナル。
あんぱんのけしの実・国際相場が異常な暴騰
和田萬は胡麻屋ですけど「けしの実」も扱わせてもおて ます。胡麻と同んなじよおに焙煎してから出荷。せやな いと発芽して麻薬になってしまいます。”おっかの上ひ ぃなげしのはぁなで”のかいらしポピーとちゃいまっせ。
川柳と俳句、どこで区別するのん?
俳句かて何でもありでますますわからん。「焼け焦げた 体の中身生きており」森脇幽香里。原爆忌だが、これは 川柳作品で発表。坪内稔典は<川柳は一義的、俳句多義 的。つまり川柳は一つの意味を主張するときに冴える>。
『大阪名物』の作り手、みんな濃いわぁ〜
大阪ガイド本としてえろお大ヒット。記念に掲載のうま いもんの作り手の顔あわせ会。全部が全部、ほんとに味 の濃ゆいキャラ、よく揃ったもんや。己の舌と技を追求 し常識的なレシピとマニュアルとは無縁。大阪の真骨頂。