10・25 つぶらなる汝が眼吻(す)はなん露の秋 : 飯田蛇笏 〜〜黒き巨峰を義眼にえらび 10・24 空き缶の雨飲み萩の雨を飲む恥づかしがるとき人は光りぬ : 梅内美華子 〜〜ほそみしほりのぞきこめば底紅
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
無花果のパンチングボール
食句塾季刊誌vol.54 秋号 合評会 案山子の巻頭30句 食句塾らしく、すべて食べ物俳句 ・紅玉を探して昭和遠くなり ・サフランや幾万のめしべ処女のまま ・曖昧な奴と別れて鷹の爪 ・無花果や往復びんた痛い 季語のとりあ
【 タイム食句】 10・16〜10・20
10・20 国の名に穀物実るめでたさの粟は阿波国、黍は吉備国 : 小黒世茂 〜〜色黒のこつまなんきん小股切れ 10・19 クッキーに微かな起伏鳥渡る : 金子敦 〜〜てっぺんに焦げ鳥葬の跡 10・1
『二条か錦土曜句会』100回記念
紫ずきん(黒枝豆)、あわび茸、三歳鹿・・・ 京都大原の朝市で仕入れてくる食材を ご主人が次から次と繰り出してくる。 マンションの一室が<居酒屋 とらやん>に。 『二条か錦土曜句会』100回記念。 『里』のメンバーのほか、
【 タイム食句】 10・11〜10・15
10・15 あの世から眺むるために柿干しぬ : 萩澤克子 〜〜魚眼レンズの夕焼に抱かれ 10・14 隣室に人は死ねどもひたぶるに帚ぐさの実食ひたかりけり : 斎藤茂吉 〜〜ガッツリとキャビアむさぼりさて
【 タイム食句】 10・06〜10・10
10・10 まだ誰もゐないテーブルこの世から少しはみ出て秋刀魚が並ぶ : 荻原裕幸 〜〜黒い腸ど真ん中に円卓会議 10・9 食慾はひよつとベンチのようなもの : 阿部青鞋 〜〜嘴太鴉魂を横取り 1
* 木の実降る姉妹は人を奪い合う : かかし
長居スタジアムはむかし 競馬場と競輪場のあったところ。 すっかり健康的なスタジアムと植物園に。 都市は健全と穢れの共存が理想ですが。 きょうは、食句塾、秋の吟行。 木陰にはテーブル、句会に最適ですよ。 * 木の実降る姉妹
【 タイム食句】 10・01〜10・05
10・5 浄土これ畳のへりにとろゝ汁 : 摂津幸彦 〜〜結界として万能ねぎを 10・4 火に焙るマシュマロときに素晴らしい記憶に変はるかなしみもある : 山田航 〜〜溶け始めた地球成分の
半跏思惟像 ・ 天寿国繍帳
鐘つけば銀杏散るなり建長寺 : 漱石 柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 : 子規 漱石が2ヶ月早く発表している。 鐘をつくとその響きで銀杏がバラバラ散る、 という因果関係がありそうだが、 柿を食ってもその時に鐘がなったのは単な
【 タイム食句】 09・26〜09・30
9・30 青年よ汝よりさきに死をえらび婚姻色の一ぴきの鮎 : 塚本邦雄 〜〜堕ちゆけば聖なるものを握りしめ 9・29 新蕎麦や客の着くたび席をつめ : 矢野玲奈 〜〜十割粗挽き