12・5 がんばりなさいと言うがソイツの皿みれば食べ物残すそれまでの人 : 辰巳泰子 〜〜薄っぺらな面にまち針ぶっ立てる 12・4 煮凝の底の目玉の動きけり : 福田甲子雄 〜〜往生せい
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
そことしもない・・・
薄田泣菫の随筆は湿度加減がいい。 文章のすみずみにいたるまで澄みわたり、 きららをふくみつつ、鋭く、もろく、あえか。 〜そことしもない旅に上のぼる 〜そことしもなく漂ふうちに ほとんどつかわれなくなった美しい日本語を あ
【 タイム食句】11・26〜11・30
11・30 ねこ舌にうどんのあつし日短か : 久保田万太郎 〜〜ザラザラがクセになる猫飼い 11・29 世界の終焉までにしづけき幾千の夜はあらむ黒き胡麻炒れる母 : 塚本邦雄 〜〜心
{タイム食句}11・21〜11・25
11・25 銀杏(ぎんなん)の乳の匂ひ淡くして夕月は出づ あはれノア・ノア : 葛原妙子 〜〜ゴーギャンの楽園の香のかぐわしき 11・24 牡蠣すする密輸の話聞きながら : 仲寒蝉 〜〜
{タイム食句}11・16〜11・20
11・20 換気孔より金管の音柿熟るる : 星野恒彦 〜〜霧をふるわせマイルスが泣く 11・19 人参がそもそも嫌いだったとは言えぬ空気のなかにいる馬 : 藤島秀憲 〜〜しち
{タイム食句}11・11〜11・15
11・15 啖呵切りカラダを張って守るのはケシの実みたいな愛なのでした : 久保芳美 〜〜香りふくむ微量の毒がくせになり 11・14 鴨・海老・豚みな死んでゐる皆で囲む : 高山れおな 〜〜順に
古城塞くぐれば民の冬構 : 弥華藍
食句塾:席題<古代> *古城塞くぐれば民の冬構 : 弥華藍 古城塞が卑弥呼の生活空間を彷彿とさせ、高評価。 *情死せし古代の塚や花八つ手 : 翠胡 情死は中世から近代にできた概念で、 古代にふさわしくないという意見がでて
{タイム食句}11・06〜11・10
11・10 銀河系柚子にはもはやもどれまい : 糸大八 〜〜オーロラの香をしばし楽しも 11・9 惚れ惚れと骨を見てをりぬ秋深きともしびの下鰈食(を)しては : 照屋眞理子
{タイム食首} 11・01〜11・05
11・5 二十年前のタキシイドわれは取り出でぬ恋の晩餐に行くにもあらず : 前川佐美雄 〜〜立ち飲みで袖すり合うはアルマーニ 11・4 街に出て対き合ひ食べて雁のこと : 仲村青彦 〜〜ほく
{タイム食句} 10.26〜10.31
10・31 ブラックコーヒーといふ喪装や秋晴れに : 中村安伸 ~~あまちゃんブームとうの昔か 10・30 死者なかんづくキャパに供ふる一塊の熟柿透きとほりて腐るまで : 塚本邦雄 ~~