2016年:ベスト10 【書籍】 1: 狂う人 ・ 梯美智子 2: 悲しみの秘義 ・ 若松英輔 3: 俳句の海に潜る ・ 中沢新一、小澤實 4: 仲蔵狂乱 ・ 松井今朝子
カテゴリー: 本 周辺
『俳句の海に潜る』
『俳句の海に潜る』 ずばん、ぶっとい楔が打ち込まれた。 縄文から芭蕉から現代へ。おもろい。 俳句好きにかぎらず、短歌好きも読むべし。 中沢新一は『熊楠の星の時間』をよんだばかりのとこで、 そういえばきのうTVでレヴィスト
南方熊楠
熊楠の世界、 魔界の魅力ではいりこみやすいのだが、 迷路をどうすすんでよいのやら。 中沢新一の手を借りて、潜り込んでいく。 『浄のセクソロジー』 南方熊楠 『熊楠の星の時間』 中沢新一 海辺は陸と水との出合いの場所。
『狂うひと』 梯久美子
『狂うひと ーー 「死の棘」の妻・島尾ミホ』 梯久美子 著 島尾敏雄は異常ともいえる日記マニア。 妻、ミホもまた夫の死後も日記を書き続ける。 残された日記を詳細によみとり、 二つの狂気の塊をミステリーのように 開示してい
「十二神将變」
熊本、鳥取と地震は止まない。 室生寺も太古の室生火山帯の中心、 このような山岳幽邃の地に1400年前、 空海、最澄、修円ら若者たちが歩き回っていたのだ。 金堂は大きく開け放たれていた。 激しい雨音と風を巻き
『記紀に游ぶ』 小黒世茂
地震がつづく。 気象がふつうではない。 雨、風、が異常であれば、意識がむかう。 現在の暮らしが突然場面展開であらわれたのではない。 現代は古代とつながっている、おもってる以上に。 そのことに気付かされてくれるのが 『記紀
四ツ谷龍 句集
四ツ谷龍さんから句集が届く。 『夢想の大地におがたまの花が降る』 昨年は、『冬野虹作品集成』全三巻をまとめられた。 それぞれのタイトルは 『雪予報』『頬白の影たち』『かしすまりあ』 句集のページをひらくと、 連作が小さな
『その辺の問題』
いしいしんじの本を読んでいる。 『その辺の問題』 1998年 『ある一日』 2012年 『京都ごはん日記』2014年 『その辺の問題』は中島らもとの対談だから、 電車で読むにはピッタリなんだが、 ええ年こいて吹きだし
秋から春に季移り
今ちょうど読んでいる 『風狂始末』 梅が香の巻 初折裏 10句目 露を相手に居合ひとぬき 秋 11句目 町衆のつらりと酔て花の陰 春(花の定座) 秋から雑をはさまずいきなり春に季移り。 露が秋の季語なんですが、 花