<四十八茶百鼠>。文化文政の頃、ぜいたく禁止令によって、
派手な色の着物はアウト。地味な茶と鼠だけが許された。
町人はそのわずかな色調のちがいに粋をきそって、
茶と鼠にはいろんな名前が付けられている。
ええはなしです。抑圧が新たな文化を生む。
秘色。どんな色でしょうか?抽象的で人によって
ちがうイメージがわきます。実は青磁の色をいいます。
そこまでは知っていましたが、きょう高麗青磁をみていたら
翡色、という説明書きがありました。そこで、青磁を秘色という
のはひょっとすると、この翡翠色のあて字では?と感じました。
調べました。明確にちがうことがわかりました。
秘色=10世紀 中国青磁
翡色=12世紀 高麗青磁
秘色という言葉が源氏物語にも宇治拾遺物語にも
すでにあるというのも驚きです。
10世紀の唐の時代から、交易はあるとしても
トップの政治レベル限定やとおもてました。
中央の貴族生活水準まではすでに中国文化は
深くこまやかに浸透していたんですねぇ。