夏きたら、ドアもはずして<御簾>掛けろ

・人は盗めどものは盗まず簾巻く : 真砂女

好きになったら我慢できん性分、でもさっぱり、きっぱり。

すだれでおもいだすのは、むかしの暮らし。
夏になると、ふすまはずして御簾(みす)をかけました。
布の縁がついた座敷すだれです。
源氏物語やないけど、ケチな商売人のうちでも
みんな季節のかわりめで、涼しい演出をあたりまえのようにしてた。

震災以後、うちわ、扇子。すだれ。おとこでもうすもの生地のシャツ。
日本のふつうの暮らしを見直すチャンスがきてる。
なんでも儲けのネタするやらしい商売根性、なんて見方もあるけど、
それもええですやん。
外的ショックがなかったら、くらし文化の見直しなんかできません。

もうひとつ真砂女の夏の句

・羅(うすもの)や人悲します恋をして

盗らんと気ぃすまん、というおんな。
暑うて、ちょっと離れてんか、というおとこ。
どっちがバチあたんねやろ。