最近は家族葬がふえた。
葬儀会社は鳥葬、風葬など形式と場所もえらべるように
しておけば、生前から当人も楽しみがふえる。
ツタンカーメン、兵馬俑、はにわと、墓にまつわる
美術品はかずかずあるけど、あのアートの存在は
どう解釈すればいいんでしょう。
葬られる死者だけのものであるならば、
すでに眼をとじたものはみることがない。
土に埋もれてしまえば、生者たちもみることがない。
最初から、一切の他者を前提とすることなしに
制作された美術品ということになる。
100年後の盗掘、1000年後の発掘を
あらかじめ予測しているはずはない。
鎮魂と呪術。
身近に<託骨>がふえてる、という話題になった。
家族の墓がないので、他人の墓に勝手に骨をおいて
いくという。ちょっと立派なお墓であれば、きちんと
お参りもしてくれるであろう、というものらしい。
ほったらかし、よりもそれだけ気遣いするような
人やったらまだええんちゃうか、ともおもいます。
たまに、自分の家のお墓ものぞかなあきません。
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【タイム食句】
肉体を水洗ひして芹になる : 中尾寿美子