『バベル』。モロッコ、メキシコ、東京の砂漠三都物語。 <もののあわれ>をテーマにまわしていく歌仙のよう。 音楽のアコースティックギターが琵琶の旋律に聴こえて くる。個々の断簡を手繰りよせたら、さらに儚いお話が。

『自壊する帝国』佐藤優。こんなおもろい本読んだらも う小説は読まれへん。ソ連の政治家も宗教者も筋の通ら ん人物はぶった切り。哲学者であり現実の行動者である 怪物・佐藤のぶれへん生き様がふやけてしもた日本粛正。

笑福亭鶴瓶の落語。まづ入りからはんなりした仕草。枕 で爆笑おばちゃんネタから己の夫婦ネタへ。すっと「厩 火事」へ。聴く方は題を知らされてへんからここで計算 しつくした一席の仕立ての上手さが解る。鶴瓶を聴こう。

ギャラリー縄の尾崎さんは変わりもんで、呼んでくる作 家もけったいな魅力のある人ばっかり。松原賢作品展の 案内状をみた一瞬ピ〜ン。鉄、ベンガラ、墨の素材で彫 刻から巨大壁画とスケールもでかい。風化に耐えるもの。

『犬吉猫吉』『『いぬプラス』の表紙モデルにもなるペ ット界の大スター、プードル<マーメイド>ちゃんが飼 主の藤井さんと和田萬店頭に。高貴なグレーの毛並みが つややか。何食べてんの?黒胡麻のおかげやわん、わん。

『セサミ・ストリート』はテキサス、ゴマ栽培の街の大 通り。人種差別のない教育運動のホントの話をヒントに TV番組ができた。劣悪環境が子供の知性発達を阻害す るのを防ぐ教育。これや。『食育』の原点は<セサミ>。

新聞企画で国産金胡麻を中華料理につこてもろた『乾隆 亭』へ。<茶美豚の胡麻風味揚げ><担々麺>の胡麻料 理。<鮟鱇の浮袋>珍しから注文。釣りあげられたら水 圧で浮き袋、口からはみでてくるらしい。えらい災難や。

『日本伝統工芸近畿展』。硝子の渡辺さんも漆の岸本さ んもまだ若いのにいつのまにか審査員。むかし陶芸教室 に通ってた北野勝彦先生が賞、獲らはった。よう見たら 昭和55年生れ。ん?北野勝久て息子やんか。歳月早し。

ホリエモンの右腕として逮捕されてしもた宮内亮治がラ イブドアの顛末を書いた『虚構』。鈴木宗男と佐藤優を 刑務所にぶちこんだのも<国策>やし、これも<国策逮 捕>。時代の異端扱いの魔女狩りやけどある意味、勲章。

「ラザニアみたいな幅広の蕎麦がでてきて、わさび醤油 でたべたらおいしかったから今度打つ時に作ってみて」。 食友から頼まれたんで早速試してみる。蕎麦味噌をくる んでもええし、黒胡麻をうちこんでもこれならいけそう。