土いじりに信楽に通いはじめた頃だから、もう15年にはなる。 偶然通りかかった『陶夢』というショップは若手の新作が多くて気にいった。 なかでもひきよせられたのが、手ひねりで野趣をのこした水差し。 すりばちのコレクションもし
カテゴリー: 世沙弥のスペース案内
藤澤レオの器をどう料理する
苫小牧の金工作家・藤澤レオさんの器 フレームの上に皿がのっかる。 皿も金属性である。 フレームをいかして、皿を次次、漆や土ものに 変えて、コースをすすめる手もある。 蕎麦を盛るにもおもろい。 はてさて、おもろい器でお客様
木瓜が。春が。桃源郷が。
庭に木瓜が咲いています。 一番早く春をおしえてくれます。 といっても、二番、三番はこころあたりがありません。 花音痴です。 庭師にこれは木瓜です、と教えてもらいました。 木瓜があるから、木瓜が咲いてることはわかるようにな
地中海の白と柔らかなラインの壺
この白さは貝や骨を連想する硬質の色。 壺のシルエットは繊細だ。 ゆったりとふくよかに丸みをおびていた器が 下半身でいきなり不安定につぼまっている。 蓋が淡い緑でありながら、のぞきこめば すいこまれるように深い。 色素が溶
川端健太郎のエロス
川端健太郎はエロティックである。 土から手でひねりだすのは、 貝殻、鳥の骨、蝶の羽、性の粘膜、 具象であり、聖なるものに昇華してゆくエロス。 =ブルーの水差し= 右が口の大きい方 左は口の小さい方 先端の猥褻さはどうだろ
漆の獣性を帯びた挑戦
漆は伝統工芸のなかでも完成度が高いジャンル。 禁欲的であり、容易に変容を許さないムードがある。 それが、亀谷彩の手にかかると、たちまちに野性味を 帯び、胸騒ぎのするアートとなってたちあがってくる。 『ハレノグ』。ハレは祭
中川幸夫の凄絶な花
中川幸夫は花の生命を大魔王に捧げた。 ある時は、深紅の花弁をガラス地獄に封じ込め、 花々の阿鼻叫喚とともに流れ出す血で凄絶な美を つきつけた。 硝子も己の手でつくりあげた。 タイトル<うぶすな>。 女性のふくよかなお尻の
ひらけ、胡麻! 扉一枚で異空間へ。
いらっしゃいませ。 御出迎えするのは、大きな兎。 頬ほんのり赤らめて、人間の肌よりなめらか。 扉一枚で、もうここは異空間。 さぁ、リラックス。 お帰りのときは、兎の秘密もお楽しみ。 兎の産みの親・十時孝好さんのいたずら