漫画より付録の蘊蓄が高度に専門的。情報量が多くかつ 捌きが鋭利。監修の人物に興味がわく。20年ほど前に 購入したボルドーものがまだ数本眠っている。いまが熟 女の盛りか渋柿婆になってるか。誰と一緒に開けよかな。  
『大地を守る手帖』:エントロピー増大の法則:福岡伸一
「すべての秩序あるものは壊れるのは宇宙の大原則。そ れよりはやく分解し作り替えることによって生命の秩序 を維持する。その材料は食べもの。食べることの意味は 身体の分子の流れを止めないということ。だから有機を。」 (大地を
『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い』
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の山田真哉3部作。 抜群のタイトルだが嫌みがなくニンマリ。主張のあとに 自ら反論する論法は韓非子。権謀術策かな。おもろそう。 司会するNHK『ルソンの壺』も毎週ユニーク企業登場。&nbs
胡麻だれ蕎麦:まつや:宮本
もり蕎麦以外は邪道というアホはほっときますよ。胡麻 切り蕎麦は蕎麦粉に約3%すりごまで打つ。つゆがごま だれタイプは神田『まつや』。ここは白ごま。島田『宮 本』は金ごま。『世沙弥』はかけタイプで隠し味に豆乳。 (まつや)
『神仏のしづめ』:世阿弥の鵺:禅竹の物凄
学生時代と40代の2回、金春流の稽古を囓る。とはい え無呼吸症候群の身。鼾が怖くて能舞台はここ数年パス。 梅原・松岡対談に引きずり込まれ、能の物凄さにワクワ ク。やはりこのジャンルは入口をどこから、がポイント。 (本)h
ごま若葉 : 青汁 : 葉酸
青汁の原料といえばケール、大麦若葉だったが、和田萬 オリジナルで開発した<ごま若葉>へのラブコールもふ えはじめた。ポイントは<葉酸>。貧血防止のビタミン。 認知度が低かったが、ここにきて葉酸入り新商品が続々。 (ごま若
『「猛毒大国」中国を行く』:漢方:偽卵
鈴木譲仁は<中国ジョーク集>も書いているが、ここに 列挙されている中国の現実そのものが濃厚ブラックジョ ーク。といっても汚染米の日本も一枚皮を剥いだら同じ。 誠実な末端業者の怒りと絶望を農水省の役人はわかるか。 (本)h
『大阪 地名の由来を歩く』 : 天満 : 若一光司
浪速、浪華、難波、大坂、大阪。どれが一番イメージし やすいかいつも迷う。上方もええし魚庭(なにわ)もイ ケる。結局”天満の和田萬”におちつく。天満の地名は 氏神さんの大阪天満宮による。戦国時代からの歴史あり。 (本)ht
橋本治 : 『夜』 : 成熟のむこう
『ひらがな日本美術史』、桃尻娘、三島由紀夫、小林秀 雄と目線の先は意外にど真ん中。軽やかに日本の成熟を とらえる。短編の男たちが所在なくふとかき消えるかわ いさは埴輪や俵屋宗達の成熟を越えたかわいさに通じる。 (夜)ht
『へんな言葉の通になる』:ほと(女陰):神田雑学大学
この類の本では群を抜いておもろい。<ほと>は火処、 火門、火戸。古代人は火をおこすのに木に棒を当て、す りだす。発火と性交は同じ。この説は説得力あり。ほかオ ノマトペに関してその豊かな言語表現の領域を再認識。 (本)ht