9・30 スープの皿に針沈みつつゆめわれら知らぬアンダルシアに月照る : 塚本邦雄 〜〜だれにでもある密かなたのしみは 9・29 豚の血の混ざる腸詰め野分立つ : 中山奈々 〜〜吊るし切る
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句】 09・21〜09・25
9・25 名月やマクドナルドのMの上 : 小沢麻結 〜〜牛丼並に卵で月見 9・24 苺ジャム、こんなにおいしいものはない あなたの髪に塗ってあげたい : 野口あや子 〜〜おへそからにゅ
【 タイム食句】09・16〜09・20
9・20 みどりのバナナぎつしりと詰め室をしめガスを放つはおそろしき仕事 : 葛原妙子 〜〜卓上の腐たれる香り愛しめり 9・19 永遠に菌を食べる男かな : 関悦史 〜〜眠るあわいに
【 タイム食句】 09・11〜09・15
9・15 調律の耳のかたちの石榴かな : 遠藤治 〜〜難聴になる難民キャンプ 9・14 父よ父、夕餉載せたるちゃぶ台を覆す昭和の筋力いずこ : 桜井健司 〜〜つくるのもジェンダーフリー
『余白の祭』と志戸呂焼
『余白の祭』の恩田侑布子さんが 静岡の志戸呂焼の窯元であることを 偶然知って、またこの先鋭な俳句論集を ひらいています。 現代俳句のわかりにくさと向かいあう たのしさをみせてくれます。 古典、絵画、土器、日本人の蓄積して
【 タイム食句】 09・06〜09・10
9・10 殴り合う青いセロリの二の腕でトマトジュースが鼻から出るまで : 植松大雄 〜〜ほろ苦き胆汁少々人間腸詰め 9・9 ソーセージころがし焼きや花木槿 : 小澤實 〜〜オヤジ丸太のごと
食句塾 9月例会
食句塾 9月例会 兼題 : コロッケ・窓 席題 : 月 ・新米の袋に小窓一応覗く : 主水 *一応、ね、その心理。 ・高原キャベツに着地黄金(きん)のコロッケ : 菜摘 *コマーシャルの決めショット、という意見あり。 ・
【 タイム食句】09・01〜09・05
9・5 傾けてかぼちやスープや三日月形 : 榮猿丸 〜〜黄色小説のエロの一節 9・4 うす紙に桃つつまれて熟るるさまを身ごもりびとに逢ふたび思ふ : 高野公彦 〜〜霧吸いて樹は神々の卵
【 タイム食句】 08・26〜8・31
8・31 赤貧の日々を閲(けみ)してうつしみはかろがろとヴァン・ロゼの宿酔 : 塚本邦雄 〜〜飄々と素数あつめてアブサンを 8・30 さようなら笑窪荻窪とろろそば : 攝津幸彦 〜〜東
【 タイム食句】 08・21〜08・25
8・25 くだもののように熟れつづけるひとをとりあえず新聞にくるんだ : 笹井宏之 〜〜防腐剤で人間はもう腐れない 8・24 わたくしの瞳になりたがつてゐる葡萄 : 野口る理 〜〜巨峰噴火の眼