レトロなバー『BABY』。ニクイのは澤野工房のジャ ズが流れる。このユニークなレーベルの表看板はなんと 新世界の履き物屋さんなんやて。つまみに『梵』のカツ サンドを出前して貰う。串カツとゲイの街でこんな夜も。 (澤野工房
石川文洋『四国八十八カ所』はレクイエム
ベトナム戦争で殉職した戦友カメラマン12人への鎮魂 の旅でもある。車谷長吉の巡礼記が出版されたばかり。 イスラムのメッカ巡礼、キリストの聖地巡礼、熊野詣、 伊勢参り。聖と汚れのあわいを人は昔も今も旅し続ける。 (石川文洋
マジシャン堤は、お人好し
写真スタジオの岡本ご夫妻と一緒にカードマジックを習 う。子供を撮るときは手品でリラックスさせる。先生は 堤幸生。タネを見つけるのが嬉しい。それを自分のもの にするのが楽しい。見せるのが気持ちいい。だませない。
世沙弥で”日曜限定蕎麦”はじまります
一日一客。四名様以上。紹介のみ。メンバーをそろえる のが大変だからいきたくてもいけない、というお声を沢 山頂戴しております。12月から日曜日限定の<蕎麦と 胡麻料理>コースを。お一人様からお待ちしております。 (世沙弥)
杉本寿樹の奥様が編み込んだ藁の鍋敷
鍋敷きはそうそう使う物でもないせいか、いざというと 見つからない。<ほうろく>を造ってもらっている土鍋 作家の杉本さんの個展で発見。奥様が藁を編み込んだ素 朴な鍋敷。夫唱婦随だ。素朴な小道具で暮らし暖ったか。 (11月個
食句塾の面々、それぞれの芸術の秋
文楽、中国茶、競馬など趣味を通りこしてどっぷりはま りこんでる連中の集まり。11月、三甫さんがバイオリ ンを弾く『アンサンブル アルビレオ』のコンサートが 神戸で。12月は菜摘さんの油絵個展が西天満の画廊で。 (三甫)枝
芭蕉はスケールのどでかい奇っ怪人間
芭蕉の弟子は伊達男や罪人、悪の魅力をもった男が多い。 その曲者どもを惹きつけるカリスマ性が芭蕉の凄み。晩 年、閑寂の境地を歩む<俳聖>の危険な二面性。『芭蕉 二つの顔』は地道な学術論文だが俗人芭蕉の顔が見えた。 (芭蕉二
「信長のヒゲ燃え残るとうがらし」主水
食句塾。兼題は唐辛子。本能寺の変で信長の死体は発見 されず。燃えあがる遺体はどこに消えたのか?直情熱血 は刺激あふるる唐辛子イメージ。おまけに髭まで変曲り 唐辛子。秋の夜長を歴史ミステリーに誘い込んでくれた。 (死体はみ
フルーツの胡麻和えはなぜか秋の果実
フルーツと胡麻の相性を意外に思うかもしれませんが、 懐石料理にもよくでる。晩夏から初秋のいちじく、梨、 そして柿。乾燥いちじくはドライ・フィグ。トルコやイ ランから輸入。両国とも金ゴマ産地。やはり相性がいい。 (無花果の
源氏物語はベルメールだった
石川九楊が源氏物語を全巻、書の世界で翻訳。文字の変 貌で物語を展開する力業。1巻ごとにカンディンスキー、 クレーと美術全集を繰るように展開し底流にうごめく性 愛にベルメールが匂う。九楊氏に和田大象と書いて貰う。 (石川九