<おいしい、まずいは主観。主観的なものは客観で判断 できない。だから味は測れない。でも味は触れる段階で は、味覚は主観ではなく神経の反応。これは客観視して 測定可能>。なるほど、味を数値化する根拠にまず納得。
<コンヴィヴィアリテ>フレンチ:新町
柔らかなモノトーンの色調、大きな窓にドレープたっぷ りのカーテン、4人がけ円卓。サービスはマダムひとり。 凛とした雰囲気だがくつろげる。ワインに耽れば異空間 、窓からはコンビニの看板。これまた都会の一隅の快適。
片岡愛之助、<世沙弥>に。
上方歌舞伎のこれからをリードする花形役者間違いなし。 最近の大化けぶりでそう確信しているが、たまたま松竹 座『蝉しぐれ』終演後、わが<世沙弥>に食事にきてく ださった。飲んで食って演劇論がとぎれず延々深夜まで。
川淵直樹展:ギャラリー縄
一番魅力的な作家。追っかけ状態で去年は京都童仙房の 山奥の紅葉ふみわけ窯場まで。古代をイメージする独特 の土は30トンは確保してあるとのこと。今回は磁器に 陶土をまぜた試みや臓器や血管イメージの挑戦的な新作。
ガチャガチャ”そら豆” 大ヒットまちがいなし
食友が”そら豆”をくれた。天下茶屋の<ガチャガチャ> でみつけたらしい。なんとも触ってると恥ずかしくなる むにゅむにゅ感。すごいのはこれから。クリクリッと親 指と人差し指で押さえると中から透明な水滴がうるうる。 
『ひと声千両』 坂本五郎
老松町の骨董『たねおか』が貸してくれた。著者は『不 言堂』主人。クリスティーズのオークションで1億8千 万円で壺を競り落とし中国古陶器の評価を一気に高めた 実績。小さなジャブを絶えず出していると大きなヒット。  
繁昌亭効果、116億円
開業して1年。入場者数14万人。その経済波及効果は 116億円。いったいどこにそんな金、転がり込んだん や。繁昌亭横の和田萬としては、波及の波しぶきも浴び とらんとぼやいとります。桂三枝の情熱を実現する手腕。  
『千年、働いてきました』 野村進
<老舗企業は日本に集中している>ことの理由を探るテ ーマ。日経夕刊では<老舗を興す>連載中。革新あって こその老舗の格闘が刺激になる。得意先では葛屋・森野 さんの20代目が一番。役にたたない老舗は潰れる宿命。
『宿澤広朗・運を支配した男』加藤仁
ラグビー日本代表監督を務めながら住友銀行マン。それ も専務に上り詰めての急死。早稲田時代に2年連続日本 一。昭和25年生れ。年齢も大学も同じでラグビーをみ たのはたった1回の早慶戦。そのスクラムハーフが宿澤。  
『骨董裏おもて』広田不孤斎
東洋陶磁美術館で気まぐれに買おた本。「壺中居」創業 者だけに骨董界の魑魅魍魎ぶりも俗っぽい金まみれとい うより、人間真贋の見分けに迫っておもろい。品物買う 前に人を買え。最後に、美術館かて贋物交じることあり。