松山人からタルト3種類を頂戴した。先日のかるかんと いい、このタルトといい、歴史的な背景をもつ和菓子の 味わい深さにあらためて敬意。みやげもんにうまいもん 無し、とカッコつけてたら、ええもんに出会う機会無し。 一六タルト
ひらけ、胡麻! 扉一枚で異空間へ。
いらっしゃいませ。 御出迎えするのは、大きな兎。 頬ほんのり赤らめて、人間の肌よりなめらか。 扉一枚で、もうここは異空間。 さぁ、リラックス。 お帰りのときは、兎の秘密もお楽しみ。 兎の産みの親・十時孝好さんのいたずら
阪急大食堂では一人でソース160mlぶっかけていた
天ぷらにソースかける文化は関西限定。大阪に国産ウス ターソースが誕生したことが要因。野瀬さんの調査で、 デパートでのソースの消費量はびっくり。ソースの海が ハイカラ趣味を満足させた。似たようなアホを今の僕も。 野瀬泰申さ
詩人が語る、分子構造の浪漫あふるる世界
福岡伸一の分子生物学の語りは一冊の長編散文詩。偏狭 な天才科学者達の生態も難解な分子構造も、彼のあざや かな手付きにかかると手品のように浪漫あふれる世界が 立ち現れてくる。叡知こそ詩情を発酵させる酵母を実証。 福岡伸一『
<火計り>茶碗で”かるかん” :薩摩デー
朝鮮から運んできた白土を朝鮮の陶工に焼かせる。窯の 火だけが薩摩だから名付けて『火計り』。しゃれてんね ぇ。お菓子は”かるかん”。明石屋が<炉開き>のため に新物の自然薯でつくった和菓子は奇跡的な軽みの美学。 かるかん元
煮凝や母の手元に古い筥 / 翠胡
食句塾の季刊も26号。今回から批評の時間をたっぷり。 助詞<が>は使こたらあかんのか?主水絶好調「眠れな い月に貼り付いている鼓膜」「パ・リーグのような紅葉 を思いおり」。”はこ”の漢字には筥より筺か。難しい。 (食句塾
山法師、紅葉して枯れゆくまでの”はかな”
山法師が2本ある。清楚真っ白い花盛りの春。深紅の実 を転がり落とす初秋。それは幕開けにすぎない。時雨月。 11月の紅葉が始まると野生の落葉樹の見事な日々の変 化に息をのむ。枯れるまでの変幻自在は”はかな”の極。 山法師の
馬のたてがみで刷く根来の朱漆
根来の朱の背後からうかびあがる黒。その闇の魅力も最 近は単純にみせかけのデザイン処理で薄っぺら。夏目陽 介さんの根来はどてっと粘りある朱漆が野太い刷毛目で 塗られている。荒ぶる神々の血の滾りであるやもしれぬ。 夏目陽介
男の川に牛は流され、女の滝はしぶきあげ
覗き男が女の部屋に侵入する4夜の物語。壁に滝の絵。 これがケッタイ。電気がつくと滝しぶきの響きも流れる。 テレビかと。荒涼とした街と暮しの展開になんか異様。 閉ざされた欲望男にとって女は過剰な生命力をふりまく。 イエジー
鶴瓶 おとといについで連続『らくだ』
6日連続公演の3回を通った。57歳、落語に本格的に 取り組みはじめて7年。壮年充実期に闘う姿勢をさらけ だしているこの時期の鶴瓶を見逃したら損。どうしょう もない酔っぱらいの愛嬌が鶴瓶の天然キャラそのまんま。 鶴瓶 第二