庭に木瓜が咲いています。 一番早く春をおしえてくれます。 といっても、二番、三番はこころあたりがありません。 花音痴です。 庭師にこれは木瓜です、と教えてもらいました。 木瓜があるから、木瓜が咲いてることはわかるようにな
カテゴリー: 世沙弥のスペース案内
地中海の白と柔らかなラインの壺
この白さは貝や骨を連想する硬質の色。 壺のシルエットは繊細だ。 ゆったりとふくよかに丸みをおびていた器が 下半身でいきなり不安定につぼまっている。 蓋が淡い緑でありながら、のぞきこめば すいこまれるように深い。 色素が溶
川端健太郎のエロス
川端健太郎はエロティックである。 土から手でひねりだすのは、 貝殻、鳥の骨、蝶の羽、性の粘膜、 具象であり、聖なるものに昇華してゆくエロス。 =ブルーの水差し= 右が口の大きい方 左は口の小さい方 先端の猥褻さはどうだろ
漆の獣性を帯びた挑戦
漆は伝統工芸のなかでも完成度が高いジャンル。 禁欲的であり、容易に変容を許さないムードがある。 それが、亀谷彩の手にかかると、たちまちに野性味を 帯び、胸騒ぎのするアートとなってたちあがってくる。 『ハレノグ』。ハレは祭
中川幸夫の凄絶な花
中川幸夫は花の生命を大魔王に捧げた。 ある時は、深紅の花弁をガラス地獄に封じ込め、 花々の阿鼻叫喚とともに流れ出す血で凄絶な美を つきつけた。 硝子も己の手でつくりあげた。 タイトル<うぶすな>。 女性のふくよかなお尻の
ひらけ、胡麻! 扉一枚で異空間へ。
いらっしゃいませ。 御出迎えするのは、大きな兎。 頬ほんのり赤らめて、人間の肌よりなめらか。 扉一枚で、もうここは異空間。 さぁ、リラックス。 お帰りのときは、兎の秘密もお楽しみ。 兎の産みの親・十時孝好さんのいたずら
業平と恋を語ろうぞ
この空間『世沙弥』は、 胡麻<セサミ>と能楽<世阿弥>の 融け合ったイメージで名付けました。 能面には<小面>のほかにも 異相の<般若>や<べしみ>など好みはありますが、 ただ一面選ぶとすれば、 在原業平をモデルとした男
月夜にはチェンバロが響いてきます
句会仲間数珠つなぎで砂賀さん の木工と出会う。 彫金金具、台座の反り、弁柄漆 が古楽を奏でるように調和してい る。台座は根室で見つけてきたポ プラ。ポプラはチェンバロにしか 使い道がない樹なんですよ、と砂 賀さんが笑
坂本昭の設計がみたい
建築を目的に予約くださる方がたくさんいらっしゃい ます。専門家の眼で、坂本先生の設計の素晴らしさを指 摘していただくと、使っている私どもが逆に教えてもら うことが多々あります。 本日名古屋から来られたお客様は、信州の