12・20 ひといきに葱ひん剥いた白さかな : 柳家小三治 〜〜焼くほどに蜜垂れとろんとろん 12・19 なくなった国の名前をとなえつつ焼きピーマンの薄皮をはぐ : 東直子 〜〜皮と実のあわいの旨し人間も 12・18 煮
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句】 12・11〜12・15
12・15 虚と実の渾然工夫ひとしきり鯛、時を経て雑魚に及ばず : 依田仁美 〜〜弱法師のいわしいつしか能舞台 12・14 鯉食べて眼の効いてきし寒暮かな : 大石悦子 〜〜欲過剰なり悪食なれば 12・13 過眠症を抑え
【 タイム食句】 12・06〜12・10
12・10 ひらめくや冬の林檎を割るごとく : 津川絵理子 〜〜ぐずでのろまな人工知能 12・9 「なめんぢやねえよ」力(ぢから)のまたもあふフォークに黄身をくづすわが手は : 花鳥佰 〜〜またしてもスルーしたはず逆張り
・花野よりジャムをのばしていく係 : 主水
食句塾 第1部 *12月例会 : 席題のみ(兼題無し) ・犬小屋に表札のある漱石忌 : 翠胡 ・風邪弾くなよ湯豆腐を壊すなよ : 主水 第2部 *年間食句大賞 最終選考 ・花野よりジャムをのばしていく係 : 主水 ・
【 タイム食句】 12・01〜12・05
ワイエスの「ヘルガ」の骨盤思はせて沈黙のまへの初冬の洋梨(ル・レクチェ) : 伊藤粋子 〜〜スプーンで白子沈ませスープ濃し 12・4 食塩をすくふ風邪気の匙の尖 : 野澤節子 〜〜舌先だけの激辛野郎 12・3 スーパーは
【 タイム食句】 11・26〜11・30
11・30 牡蠣互に味見してスーツの男たち : 関悦史 〜〜千人斬りは単に飽き性 11・29 信長の愛用の茶器壊したるほどのピンチと言えばわかるか : 笹公人 〜〜蘭丸に突然目覚めどんでんに 11・28 金沢の見るべきは
【 タイム食句】 11・21〜11・25
11・25 湯むきするトマトの皮がたわたわと怒りのように沈んでゆけり : 川口慈子 〜〜要因は隠し包丁隠密に 11・24 にこごりは両性具有とよ他言すな : 金原まさ子 〜〜ツイッターの塵祓い清めて 11・23 食われい
【 タイム食句】 11・16〜11・20
11・20 牡蠣啜りゐて板前の思ふつぼ : 鳥羽田重直 〜〜早よ焼きにして生のトラウマ 11・19 神経が死んでるらしい歯で米と野菜と肉を粉々にする : 二三川練 〜〜寒林をさまようて歯科レントゲン 11・18 鍋底の底
食句塾11月例会
食句塾11月例会 ・将来の夢はからあげ七五三 : 主水 いいそう。シェフやパティシエではなく、からあげそのもの。 ・野分来て俳人過半数倒れ : 弥華藍 総倒れや約半数ではなく、過半数。 ・菊の香や隣訪う声がする :
【 タイム食句】 11・11〜11・15
11・15 わからなくなれば夜霧にたれさがる黒きのれんを分けて出でゆく : 山崎方代 〜〜入り口がすとんと出口いらっしゃい 11・14 出涸らしの茶をだらだらと飲む冬よ : 津久井健之 〜〜オレンジペ