アラン・デュカスの店で日本食材に挑戦したフレンチ。 海老天にうどんをまいてフライにしたものを串にさして 丼に渡してある。パスタアレンジではなく、形を本歌取 りしたところが粋。エスカルゴの卵、渦巻き状のソース。 (ローラン
白川静 : 漢字の世界観
「象形文字は滅んだが、漢字は生き残っている。漢字世 界には文字以前に人間が求めた構想や祈念や欲望や憎悪 などのすべての動向があらわれているはず」。漢字を略 字化する教育は日本の文化的な誇りを放棄せよとの政策。 『白川静』
鮎の子と鮎の腸なら、親子丼やないけど
いきつけの割烹で和田萬の七味発見。友人からの情報で 早速飲みに高槻へ。偶然にも蕎麦塾の植田先生がいてビ ックリ。ご主人は蕎麦打ち修業中。氷魚とうるかの茶碗 蒸。舌先の苦みがゆうるりほどけていく感じがたまらん。 (氷魚)h
『きょうの料理』レシピは4人から2人分に
材料表示が変更に。一世帯あたりの人数が2.6人にな ったことに因る。というが人数の問題より”家族”の変 質の方が大きな要因。時間帯のズレ、たとえ同じ食卓に ついても別別のおかずを要求する子、それを甘やかす親。 (材料表示
<味覚週間>を日本にもつくろうよ
フランスでは10月に。全国の小学校でシェフや料理人 が担当。たとえば水だけをとっても、硬水軟水の違い、 微妙な塩分濃度の違いを認識できる舌を育てるのは大切 なこと。食の軽視が心の荒廃をおこしているのは明らか。 (味覚週間
『大阪豆ゴハン』の大阪のフツーのオトナ
『大阪ハムレット』の大阪弁もおもろかったけど、こち らはゆるゆるおとぼけ一家の大阪弁キャッチボールが絶 妙。大阪人を探る比較民俗学の資料価値あり。オトナの フツーの大阪人がハタからみたら奇妙。15年前の漫画。 (大阪豆ゴ
黒胡麻といえば丹波、金胡麻といえば播磨
元来国産ゴマは稀少価値がポイントでもあるが、ここに きて品質によるブランド化がすすんできた。白胡麻は喜 界島産であるが、白さ、粒のふっくら具合で<白喜界> のブランド価値ある原料は限定される。洋菓子にも採用。 黒丹波=『
「天皇は必ず先帝を否定する」保阪正康
幕末の孝明天皇は攘夷論。明治天皇は開国論で軍事主導。 大正天皇は反軍事の文人肌。昭和天皇は祖父明治天皇が 理想。天皇論より父と息子の関係に興味をそそられる。 この保阪氏自身、父親とは中二以後口をきかなくなった。 足立倫行
白梅の神力、紅梅の魔力
盆梅展。天満宮本殿に堂々の紅白梅。白梅<あけぼの> 百年。紅梅<唐衣>二百年。花は桜と愛でられて梅は影 が薄いが、この荘厳な神力、凄絶な魔力にはひれ伏すし かない。黒々と太い樹は日本人の魂を吸い上げてきた証。 (天満宮)
冬土の旨み重たやもう一個/麻天茶
朝市風景の写真を見て一句。穫り立て野菜の新鮮さ。写 俳では視点の違いに個性が現れる。兼題は泡。「泡盛や おんなは入れぬ春の馬鹿」磯菜。南の男どもは車座にな っては酒盛り。あけっぴろげの陽気な馬鹿さ加減が豪快。 (食句塾)