蔦のからまるレトロビルの『びきゃら』さんが10周年。 46人の作家に<一人膳>をつくってもらった。 そのとなりに、革のお店がある。 たいてい、閉まってる。逃げるいたちを追っかける感覚で 開いてる時間を狙う。 手作りの革サ
花ズッキーニー、花山椒は今しかおません
桜の花が散ると、花鎮めの祭がある。 ことしは、ことに被災にあわれた方々の 魂を鎮める祈りをこめて、花を見送ることになった。 この時期は、食べものがほんのつかのまの おいしい旬をむかえている。 花ズッキーニー。そのまま揚げ
ゆらぎ、こそいとおしい
和ろうそく。 炎がゆらぐ。 闇が息をする。 谷崎潤一郎は『陰陽礼賛』で 日本人の暮らしに、ほの暗い空間のある 心地よさをほめたたえた。 和ろうそくは、櫨の実から採取した蝋。 それは知ってましたが、米ぬか原料タイプも あり
陽炎や家族同然でしたのに : 鯛蔵
・陽炎や家族同然でしたのに : 鯛蔵 スリムクラブの漫才に、ふってわいた俳句です。 食句塾、今回は季刊誌の合評会。 やっぱり言葉ておもろいもんです。知らんこと、多い。 ロンゴロンゴ : イースター島で発見された独自の文字
落語のサゲは羞恥心のなせる技
落語のオチ、そんなんでしまいにしたらあかんやろ。 もうちょい、きのきいたワンフレーズできれいに ひっこまれへんか。 鶴瓶は『立ち切れ線香』『らくだ』で大幅なオリジナルにしてる。 志の輔も『三方一両損』なんか今のセンスでフ
なぜか、中川一政
~遊びをせんとや生れけむ~ 人は遊ぶために生まれてきた、とはよお言ゆてくれた。 えらい都合のええフレーズのとこだけ有名な 『梁塵秘抄』。 平安時代にごっつい流行って人気のあった 歌謡曲大全集みたいなもんです。 ~わが子は
アンモナイトで胡麻料理を
アンモナイトがぎょうさんうずもれてるお皿です。 岩盤をプレートに加工したもんです。裏を見ると わかるんですけど、インテリアの壁掛け。 19世紀に発見されてドイツで加工された、 というけど時代は嘘でもよろし。 アンモナイト
おいしい料理にはオーロラが見える
歌仙を雲仙で巻いたことがある。 仲間の一人が旅館の料理長から声がかかった。 料理の凛たる冴えに酒はすすみ歌仙は朧ボロボロ。 料理人、石原仁司さんは嵐山吉兆から半水慮に移ったばかり。 その後、京都に戻って『未在』をはじめた
ミロと赤塚不二夫はかぎりなく近い
ミロは赤。 ミロは無垢。 ミロは宇宙。 バルセロナはとんでもない街です。 ガウディ、ピカソ。とてつもない巨人がいるんですが、 それでもミロが一番です。 街のど真ん中からケーブル電車で一駅。 小高い丘にミロ美術館。 意外に
あこがれの嗜眠症と花粉症
ナルコレプシー。阿佐田哲也が麻雀の最中も コトンと眠るに落ちた嗜眠症。 花粉症。堀辰雄の風立ちぬやないけど、 立原道造がかかりそうな病名。 あこがれたもんです。 美しい病におかされたい。 見事に罹りました。 嗜眠症は残念