・鶏頭の十四五本もありぬべし : 子規 この句を弟子である虚子が最後まで 認めなかった話は有名である。 子規庵での病床からの即興句。 仲間内の俳人たちは見過ごし、子規本人にも 秀句との認識はなかった。 たまたま歌人の長塚
『時香忘』の蕎麦のし棒は丸たんぼ
うどんは増殖開放型。 そばは収斂瞑想型。 蕎麦打ち師には修行僧の匂いがある。 瞑想派、荒行派、伝導派、ちがいがまた味にでる。 開田高原『時香忘』のご主人も蕎麦道を独りゆく、のおもむきがある。 蕎麦打ちの根源をみつめ、過去
・台風来逆さになつて風呂洗ふ : 一計
食句塾。 ・塩鮭の皮甘しとも辛しとも : 主水 ・住職の辛み大根走り蕎麦 : 菜摘 ・台風に囲われている女かな : をかし 囲まれる、より囲われるの方が、かえって 強い女をみてしまう。 『愛の嵐』のシャーロック・ランプリ
織物のような硝子皿に、新涼のレシピを
巨大な岩がいまにも落ちそうでおちない。 硬い鋼鉄が柔らこおになってぐにゃぐにゃ這いまわってる。 ちぎれそうな紙なのに、かっちんこっちん。 形よりも素材そのものが、常識とひっくりかえったときに うれしくなる。 ガラスのよう
一年ぶりのカレーに、紅の豚となる
カレーを一年ぶりに食べる。 ゴマ出張のとき、ミャンマーで連日カレーを 食べたけど、日本では機会がなかっただけのこと。 テレビの料理番組でのカレーレシピ。 15分間玉ねぎを焼く、というのにピンときた。 おとなしめのチリパウ
駒ヶ根は<ごますりかつ丼>を目玉にしよう
駒ヶ根には、ゴマメーカーの『豊年屋』さんがある。 高橋会長と<てる坊>で一献のチャンス。 駒ヶ根は市が企業誘致も熱心で誠意ありと絶賛。 街おこしに国産ゴマ栽培にも協力的。 市内の飲食店には、地元駒ヶ根産ゴマの製品を かな
ガラス窓も鏡も磨いたあとは、割らなあきません
一匹の大きな象が部屋の窓から外に出ようとしている。 でっかい頭と胴体は出ることができたのに、 なぜか尻尾 だけが出られない。 人間という一枚のガラス板が存在する。 キリスト者はガラス窓ととらえ、 禅者は鏡として捉える。
四ッ谷龍さん、6年ぶりの個人誌
『むしめがね』。 四ッ谷龍さんがたった独りで編集、発行。 6年ぶり。えらいなぁ。 ・建物の建たぬ一角秋の暮 ・涼しさのわたしは庭となりにけり ・うそ寒や鰈の骨を白く揚げ ・冬ざれて象は象舎へ戻りゆく ・真昼間の呑み屋から
駒ヶ根へ『てる坊』の蕎麦を食べに行こう
『てる坊』の蕎麦を食べに、木曽の駒ヶ根に。 大阪では口コミでとうとう行列店になったのに。 中之島の水辺の街おこしに、たったひとりで うごきはじめて、組織もできて具体的に成功してきたのに。 6月に開店。 お客様ゼロのぼうず
女体入口をすぎたら、駒ヶ根高原美術館
駒ヶ根高原美術館へいく。 「女体入口」というバス停をとおりすぎる。 一体なんや? あとで調べると、近くのお寺の坊主たちが 女遊びをしたから、とある。 おもろいね。 池田満寿夫、藤原新也、草間弥生。 この3人が常設展示。