「村人同士はよく判ってゐるみたいだが、外からは余り 知られてゐない風習のうちに住む歌人たち。しかも、自 分たちは、その意識はうすいのである」。岡井隆の文章。 『守らざる約束をなす涼しさに突き崩しゆく焼牡蠣のパイ』。 黒瀬
20年に1度、新装開店の伊勢神宮
神殿から神宝まで新しく造りかえる行事は千年前から。 匠の技を伝承する意味でも凄いシステム。日本の工芸は 千年の伝統に一秒の革新を重ね時代にあった美を創出し てきた。神宝は寸分違わぬ再生だろうが悪戯心あるやも。 大阪歴史博
バブル大阪の悪霊どもは魔都上海を上回ったか?
バブル期の大阪。同和団体のドン、三和銀行幹部を主役 に暴力団、株屋、芸能人がサウナ、割烹、病院を裏舞台 にうごめいていた時代。それはほん昨日のこと。魑魅魍 魎の大阪ならば、こんな魅力的な都会はないはずやけど。 『同和と銀
立小便とは女性の屋外での排尿行為をいう
男の小便で便座にすわる率が30%にも、とTOTOが 発表。”立ちションは元来女の行為”とは井上章一の説。 屋外で坐ってしまうと尻が丸出しになるので立ったまま 前を衣装で隠しつつ、後ろ向きにション。尼さんで見た。 井上章一
海外へ<自分探しの旅>の発想はおかしい
外国でコミュニケーションもおぼつかない経験を通じて、 自分がなにものかわかるというのは勘違い。目的は自己 評価と外部評価の<ずれ>をリセットしたいだけのこと。 たいていうまくいかない。自己評価ほどあてにならない。 『下流
『タイキッチン パクチー』の不思議なご縁
丸太町にタイ大衆屋台が出現。女性オーナーは結婚後旦 那をおいてタイ留学のユニークな履歴。彼女の元勤務先 の上司と私は京都での遊び仲間。またこの旦那と私は仕 事で一緒に中国広州ゴマ畑をまわった間柄。京都は狭い。 『タイキッ
黄昏亭句会メンバー 15年ぶりの再会
京都の妖気漂う飲み屋に夜10時から朝まで句会。15 年の空白があった。再会のきっかけはメンバーの馬骨が 句集を出版。その俳句を書家がしたためた個展に集合。 男三人が禿げ隠しに剃り上げたツルツル頭で奇妙な一致。 『隕石集』
「困ったことに、美味いんだな」
社長がひとり炭火で白子を焼き手づかみで吸う。妻に去 られた男がバゲットにソーセージをはさんでがっつく瞬 間、食卓のハーブをちぎってのせる。食のシーンがしん どいテーマにスパイス効果。困ったことにおもろい映画。 『おくりび
朝青龍は相撲の正統である
相撲ははるか古代のモンゴルに発生。伝搬の国々でその 地の宗教と習合。日本では神道と仏教の両面の影響があ り、同様にモンゴルにもチベット密教がある。日本の国 技と言い始めたのはわずか百年。若き神を貶めるなかれ。 『力士漂泊
おお、めくるめくセクシュアルファンタジー
むかし人は鳥だったのか、恐竜だったのか?半裸の筋骨 隆々の男らが素手で小鳥のような少女たちを高い空中か ら投げつけてはすくい上げ抱き寄せる。妖精とレスラー のセクシャルファンタジーは、肉体の愚直な鍛錬にある。 『コルテオ