杉本博司『海景』シリーズ。 カリブもエーゲも。 ジャマイカも礼文も。 水平線があるだけ。空と海があるだけ。 嵐も帆柱も鯨もなにもない。 劇はなにもはじまらない。 光をよむ。 時間を感じる。 空気のひだと水のはだの質の変化
カテゴリー: セサミ日記
ホームレスがきっかけで塚本を読み返す
・・・・・私はありとある祭を、勝利を、劇を創った。 新しい花を、新しい星を、新しい肉を、新しい 言葉を発明しようと努めた・・・・・・・・・・・・・・ ラムボオ 『水葬物語』の目次の前に、著者塚本邦雄は ラムボオの若々しい
有隣館は、日本のヴンダーカンマー
ヴンダーカンマーに興味がそそられる。 きちんと整理された博物館よりは、珍品コレクション、 もっといえば、ゲテモンに興味がある。 ウィーンやドイツ方面でこれにしぼった ツアー企画はないもんですか? 京都の有隣館。 前は通っ
<薔薇色のゴリラ>とユダヤの醜男ゲンズブール
<薔薇色のゴリラ>のあだなをつけて ブラッサンスを褒め讃えたのは塚本邦雄。 シャンソン偏愛の塚本がおそらく最も嫌いなタイプが ゲンズブールにちがいない。 『ゲンズブールと女たち』は監督が漫画家。 映画の導入からシャレた漫
火麻料理ブーム。火麻は和田萬で販売しております。
<火麻料理>が紹介されていた。 ??なんのこと? 麻の実のことですよね。 それやったら、昔っから和田萬でも扱ってました。 おもに七味。以前はおいなりさんに必ずいれたもんですが、 最近はとんとみませんな。 『ソトコト』が仕
世沙弥六月のお料理は『糸取繭席』
ゴマ栽培で富山を訪れたのはもう数年前。 八尾は<風の盆>だけやないと初めておせてもらいました。 八尾は<蚕都>。養蚕が盛んで暮らしも豊か。 天神祭で担ぐおみこしより立派な曳山がぎょうさん あるのには、おどろかされました。
カン、ディンの促音の連続が抽象の招待状
カンディンスキー。 けっこう教科書で”抽象画をはじめた人”的印象が すりこまれてた。名前のカン、ディンの連続促音も 抽象的で、アホな頭に浸透してしもた。 今回の展覧会をみると、 普通のカンディンスキーが抽象のカンディンス
<秘色> あなたのイメージは?
<四十八茶百鼠>。文化文政の頃、ぜいたく禁止令によって、 派手な色の着物はアウト。地味な茶と鼠だけが許された。 町人はそのわずかな色調のちがいに粋をきそって、 茶と鼠にはいろんな名前が付けられている。 ええはなしです。抑
浪花八百八橋の内、幕府の橋は12だけ。
朝鮮白磁の美を日本に紹介した浅川兄弟の特別展を やっております<東洋陶磁美術館>へ。 入ろうとしたら、後ろから紳士が「これはどなたの銅像ですか?」 生まれも育ちもこの天満・中之島。 問われるまで100回いや1000回はこ
志の輔『中村仲蔵』の狂気と笑い
写楽大首絵で真っ先におもいうかぶのが 懐から両手をぬっとひろげてる<にらみ>役者。 これは三世大谷鬼次で後の二代目中村仲蔵。 わずか10カ月しか活動しなかった写楽という絵師は、 実は能役者、斎藤十郎兵衛である、という説を