しりあがり寿『真夜中の弥次さん喜多さん』と 井上ひさし『新東海道五十三次』 この2冊を同時に読みすすめました。 十返舎一九の『東海道中膝栗毛』。 1802年から1822年までの21年にわたる長期間に 43冊のシリーズ、大
カテゴリー: 本 周辺
山口の限界集落、金峰で5人殺害事件
山口の限界集落、金峰で5人殺害事件が起きました。 すぐに連想したのは、<八つ墓村>よりは、 <河内10人斬り>。 河内の金剛山での大量殺人事件をモデルに 町田康が『告白』をかいています。 町田の文体が河内の濃密で獣臭い空
『ミクマリ』 窪美澄
みくまり。 水分り。 水配り。 山から流れ出る水が分かれる所で 昔から神様をおまつりして、豊饒を祈った。 また、派生して、女性の安産を祈願する 神々にもなった。 ミクマリ。 『ふがいない僕は空を見た』 短編のタイトルが『
安田浩一と石井光太
ノンフィクションを、つづけて読みました。 『ネットと愛国』 安田浩一は1964年生まれ。 今回はネット右翼がテーマですが、 社会問題をとりあげて今一番骨があります。 『感染宣言』 石井光太は1977年生まれ。 『遺体』は
すべては神の御加護があったから
この3日連続して3冊の本を読みました。 集中した方が、全体像がつかめることと、時系列に ふりかえることができると判断したからです。 ①『カウントダウン・メルトダウン』 舟橋洋一 著 ②『死の淵を見た男』
等伯の『松林図屏風』
ボストン美術館展で、蕭白を。 京都国立博物館での蕭白ブームが ついこないだと振りかえってみると 2005年ですから、もう8年。 若冲、蕭白ときて、等伯。 直木賞も『等伯』の安部龍太郎。 発表3月号に島内景二さんが評論を書
相澤啓三 『光源なき灯台』
相澤啓三 『光源なき灯台』 高見順賞の詩集『マンゴー幻想』が2004年。 そのあとも詩集は多い。 歌集は2003年『風の仕事』以来ですから 9年ぶり。545首。 第一詩集が1961年ですから、 半世紀以上の創作持続力。お
河内音頭の渦エネルギー
大阪の古層に位置する河内。 その河内音頭の盆踊りについて、 中沢新一が『大阪アースダイバー』に書いている。 ~踊りの輪は渦を巻き、生き物のように 伸縮をくり返しながら、目にみえないなにものかを、 踊りの輪の中に巻き込もう
『名妓の夜咄』 岩下尚史 著
岩下尚史の文章には艶っぽさがある。 今回は、新橋芸者の聞書 『名妓の夜咄』。 ~前略 大歌舞伎の俳優を買うとなれば、逢瀬の度に枕金を渡すだけでは 幅が利かず、役者が公演をするとなれば、観客を大勢募って、連中 という団体見
漫画ノンフィクション、卯月妙子『人間仮免中』
奇書。 まぎれもなくすさまじく、奇ッ怪。 新タイプ漫画ノンフィクション。 卯月妙子『人間仮免中』。 スカトロAV女優の鬱病闘病記と紹介すると乱暴すぎるんやけど、 いくとこまでいってまうんやね。 ボビーという脇役キャラも魅