かげろふのかたまりかけてこんなもの : 虚子 蜃気楼は幻の楼閣があらわれる奇妙な現象です。 大きなはまぐりの吐き出す気がつくりだす、 といわれるのもおもしろいですね。 逃水というおもしろい現象もあります。 なにげなく見て
『遺体』。あなたを棄てはしない。
3.11に2万人に死が訪れた。 阪神大震災で6千人の生が奪われた。 理不尽に出現した死の世界で 人々がどのようにふるまったか。 あなたを棄てはしない。 たとえ身元が判明されずに骨と化し、 無縁の灰となっても、隣人は見捨て
中川幸夫『魔の山』へのオマージュ
中川幸夫。 いけばな作家。 狂気を孕んだ前衛芸術家の名に ふさわしい存在でした。 舞踏家、大野一雄のために <空中散華>。何トンという 花をヘリコプターから散らした。 ガラスの器にカーネーションの花びらを ぎゅうぎゅうに
舞楽、二の舞(腫面)のアナーキー
聖徳太子1390年御遠忌法隆寺展。 1)2012-1390=622年 生誕は、574年。 時代は飛鳥。このあと白鳳、天平とつづきます。 空海は800年頃ですから、200歳お兄さん。 2)聖徳太子二歳像 鎌倉時代以後の童子
『さくら夙川』は、さもしい
大谷美術館『トラモンティ展』へ。 夙川のさくら、水にながれゆく花筏のことばが すんなりと美しい。 それにしても、JRの駅名が<さくら夙川>とは。 さもしい。 さくらが汚されています。 美術館の庭がいい。 建築を一周する展
ああ、芭蕉やってはるんですか
食材仕入れで伊勢丹へ。 ついでに6Fのアート解放区をのぞく。 開催中の「陶芸の提案」は20代若手10人ぐらいの新作。 縄、桃青、山木、小山などで若手も見逃さないないように していますが、こういうグループ展はさらに無名の若
多重人格なりきり歌仙を
「なりきり歌仙をやろうよ」。 怪斗から提案あり。 両吟歌仙を2月、3月に4つ巻いた。 だんだんと息があってきた。 だけど、歌仙は自分のおもいもよらぬ方向へ 突然ぶれていくおもろさがあってこそ。 お互いの多重人格から一人を
アスパラは香川にかぎる
マティーニについてるオリーブのピクルスは ついクセになって、このためにおかわりをしてしまう。 ピクルスの胡瓜は日本の胡瓜ではできない。 水分量がちがう別の品種でしょう。 フランスのピクルスがすっぱい、といったら アメリカ
割れたガラスのヒビを忠実に真似る線刻
人類のすべての行為は、あらかじめ存在したことの 模倣のくりかえしにしかすぎない。 自然を真似ることでアートははじまった。 哲学は古来の思弁を解釈しなおすにすぎなくて、 ことばを真似ることからはじまる。 すべては過去の作品
ファレンツァのマヨルカ焼き
トラモンティ展が大谷美術館で。 それにあわせて、イタリアで陶芸制作をつづけている 平井智さんと近代美術館の唐澤昌宏さんの講演。 ファレンツァという陶芸の街があって、そこでできあがった やきものは15世紀ごろからマジョルカ