岩下尚史さんの本を読んでいると 歌舞伎を観るシーンがよくでてきます。 気分がなんとなく浮足立って、 愛之助、獅童のでている松竹座に突然いきたくなりました。 当日券のあることを確認して、そうや着物に着替えて、 夜の部へ。
『わからないブタ』短編アニメがみたい
ベネチア映画祭短編部門で 和田淳のアニメ作品『グレートラビット』が受賞しました。 彼の前作が『わからないブタ』。 ネットでみるかぎりでは、鉛筆の線画きで、日本的な たおやかな画面。なのに一瞬にして、 ブラックで不条理なユ
音感は三代で育つ
朝からピアノの調律師がきています。 家人の樂器、こちらのあずかり知らぬことです。 先日BS放送でロンドンかどこかの調律師のドキュメントを やっていました。パイプオルガン、といっても三階建の建築より でっかいもので、その本
層が厚いぞ<サラリーマン川柳>
去年の10月から毎日 【タイム食句】【タイム食首】のタイトルで 大象版・食アンソロジーを続けています。 川柳もすぐれた作品に出会うたびに衝撃をうけています。 ことしになってからでも、 岩村憲治さん、渡辺隆夫さん、筒井祥文
歴史を「地質活動期」とするラディカル分析
地震が頻発しています。 大阪に住んでいる者はそのたんびたんびに 震え上がるわけではないけど、ニュース速報などの 頻度と大きさの数字が麻痺してきます。 1948年の福井地震から1995年の阪神大地震までを 「静穏期」。それ
現代アート小説『道化師の蝶』
デュシャンが小便器を<泉>のタイトルで アンデパンダン展に出品したのが30歳。 興味の対象は言葉にもあって、 32歳のときには、言語実験で 意味と記号に関する研究をしたり、 駄洒落の本もだしています。 1920年のことで
釜足と方正と光子の『再会の食卓』
映画は食いもんのシーンに値打ちがある。 『バベットの晩餐会』よりは、 フェリー二の『最後の晩餐』。 やっぱり、食にはエロがからまんと。 中国映画『再会の食卓』。 シニア、うーん完全な高齢者が妻をとりあう ストーリー。飄々
すずらんが咲いています。
世沙弥の庭のボケが咲きはじめています。 入口横の脚元にすずらんを発見。 こんなとこに。はじめてのことです。 冬の裸木もええけど、ごくふつうに春に 花がさきはじめるのは、すがしい。 梅林とか菖蒲園とか紫陽花寺とか 藤やラベ
『共喰い』の義手
文字を読む。 文学ではありません、文字とおり文字です。 短歌、広告、落書き。 エッセイ、ツイッター、ノンフィクション。 小説というジャンルはいつのまにか 後に後に。 紅白が老人のための流行歌チェックとすれば、 芥川賞もそ
トプカピ宮殿の鳥かごに暮らす
金ゴマの栽培で数年つづけて トルコに渡った時期があります。 アヤソフィア、トプカピ宮殿の鳥籠、 地中海沿岸の神殿廃墟、カッパドキア。 並はずれたスケールのケッタイさ。 いくつもの文明が闘い交差したその結果の遺跡。、 巨大