息子が突然死した。逆縁である。 遺品の整理をしていたら、あるワインセラーに かなりの本数のフランスワインを預けてあることが わかった。 そこで生前交際のあったとおもわれる方々に 連絡をとって、息子をしのでもらえたらと、数
シャングリラはどこだ
ユートピアはどこにある? 桃源郷、エルドラド、シャングリラ。 アンデス、アマゾン、ヒマラヤ・・・ 精神世界の問題であることはわかっていても、 現実のどこかに、という探検はおもろい。 チベットには『ペユル・ペマユ』という理
空海はなにものだ
空海と芭蕉。加えるなら利休。 いずれもあやしい。 エネルギーが猛々しい。 『空海の風景』。 司馬遼太郎の1975年に書いたもの。 密教はインドのバラモン教の流れをくむ 後発宗教である。 それをたかだか無名の青年僧侶が持ち
彫刻家、福岡道雄さんのつぶやき
「時々、無性に死にたくなる。 別に大した理由があるわけではない。 いや、何も理由はない。訳があって死ぬのは嫌である。」 おもろいエッセイは<つくらない彫刻家>福岡道雄さん。 黒い立方体に彫刻刀でつぶやきをきざみつづけてい
・お先にの裏方の背や晩夏光 : 鯛蔵
・ワインボトルの薄き汚れや秋暑し : 一計 立秋すぎての猛烈な残暑のなかでの食句塾 席題 : 瓶・裏・帽子 ・夏草や後ろの正面草間弥生 : 菜摘 野外の原色オブジェを連想してもええけど、 どんぐり眼の草間弥生本人が立って
柏原で穫れたデラウェアを房ごとほおばる
柏原から葡萄をいただく。 こどものころからの小粒の淡い紫。 アレキサンドリアやら巨峰やら ゴージャスを競うような葡萄のなかで 小粒のデラウェアはいとおしい。 青空ぬむかって口をひらいて、 房ごとつぶつぶつぶっとほおばって
オランダから世沙弥の建築をみるために
世沙弥の玄関前に突然、外人の女の子があらわれた。 手にカメラ、汗をふきふき、 「建築の勉強してまぁす、中をみせてくださぁい」 なんやねん、急に。 でも、見るからに真面目そう。 オランダですでに建築の仕事をしていて、 坂本
杉本博司の文楽、是非大阪で。
文楽劇場『絵本太功記』。 ラストはひきこまれておもろかった。 期待をしてへんだけに、興奮した。 義太夫がふつうにそこらへんの男の趣味のトップやった というのは落語『寝床』をきいてもわかる。 還暦世代がビートルズで、おやじ
春の桜より夏の花火に命を想う
淀川花火大会。 世沙弥のベランダから見上げる。 お尻の穴からうちあげたかのように、 からだに震動する。 ひゅるひゅると目がおいついた一瞬 眉間で炸裂する。 春の桜が、みごとに花開いて散るまでは 数日間。それを人は惜しむ。
8月は、マイケル・ジョーダンの汗
マイケル・ジョーダンのゴールシーンの絵を架けた。 世沙弥の八月は、スポーツ関係のお客様が多いので、 リロイ・ニーマンの汗っぽいものをまず選んだ。 いざスポーツものといっても、このテーマのものは コレクションしていない。