・雪女人質にとる村一つ 案山子さん15句の第1句。 ミステリーツアーにいってきたときに 大雪で身動きとられへんかってん。 最近、旅行会社の企画で、行く先は内緒。 <寒いとこにいきます>という条件だけで 3泊4日の格安ツア
ハンマースホイの孤独の窓
ハンマースホイの窓は、 みがかれてるんやろか? たぶん一回もあけたことない窓から 光が真昼間さしこむたびに 孤独の影がふくらんでくる。 「一生に一度ひらくという窓のむこう あなたは靴をそろえる」 笹井宏之の窓とハンマース
真女形のこころは、女?
歌舞伎の女形はほんものの女より女らしいか? 女形専門の役者は真女形(まおんながた)ゆうて 普段から、しぐさとりなしがしとやか、目にも愛矯たっぷり。 「男なんかに女の気持がわからへん」 これは女性サイドのコメントやけど、ど
ボウモアには千枚漬
シングルモルトを飲みたい。 お客様のリクエストに応じて、ボウモアを用意する。 ふだん、ウイスキーはおいていません。 のどぐろやったら、リースリングか日本酒の淡麗辛口系、 なんてしょうもないことはおもいません。 すきなお酒
石川九楊の『源氏物語書巻五十五帖』
「何という文を書いたかではなく、どのように書いたか、 つまり、文の書きぶりを第一義とする表現が書である。」 現代日本の誇るべき奇人は、数少なくなったが その一人は、石川九楊。 従来の退屈な<書道作品>からは、詩の世界は
寒仕込み、寒紅、寒卵
木曽に引っ越した蕎麦屋『てる坊』が けさはこんな雪です、とメールで写真をおくってきた。 雪見障子をあげて一献、なんてかいてある。 ああ、そうか雪見障子が生活にいきてるんや。 21日は大寒。 二十四節気の死んでしもた言葉は
范道生の仏像の人間くささが笑える
范道生。 仏師である。 人間くさい。生臭い。 運慶、快慶のミケランジェロ系。 円空、木喰の素朴系。 薮内佐斗司の童子系。 范道生のリアリティ系は中国系のものなんだろうが、 萬福寺のこの仏像群は魅力いっぱい。 布袋、羅漢、
中国の逞しいパロディネーミング
牡蠣の季節。 産地で食べるんやないから、 軽く焼いて食べるのが好み。 ポワレといおうがムニエルとかっこつけようが、 ごく簡単に粉ではたいて、表面カリカリと。 要はたこやきとおんなじ。外はカリっと、中とろ~ん。 市場で買う
藤原定家が日記にかいていた<超新星爆発>
オリオン座の巨大な赤い星、ベテルギウスが 年老いて最後に爆発する時期が近付いた。 星にも寿命がある。 これはロマンや。 この超新星爆発の記録が、 藤原定家が日記に書いてるというのに さらにロマンがかきたてられる。 『明月
この光はジェームズ・タレル
片眼のクセ。 右をつむって、左だけでパソコンに向かってる。 左も疲れて右をあける。 ぼお~~と。 光がとおいところからさしてくる。 この光、どこかで経験したなぁ。 なんかいか記憶さぐりごっこしてて、 あのアート体験やとピ